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施設の鍵管理にかかるコストとは?受け渡し・返却確認・現地対応の負担を整理
レンタルスペースや貸会議室、スタジオなどを運営するとき、鍵やキーボックスの購入費は把握していても、日々の鍵管理にかかる時間までは集計していない方もいるでしょう。
利用者への連絡、鍵の受け渡し、返却確認。
鍵を渡すために現地へ行く場合は、移動時間や交通費も必要です。
一方、受付や清掃と同時に対応できる施設なら、鍵管理のために増える作業は限られる場合もあります。
この記事では、鍵管理の作業時間と支出を整理し、自施設に合った管理方法を考える手順をご紹介します。
すでに運営している方だけでなく、これから開業する方も、担当者や作業の流れを決める際にお役立てください。
まずは、この記事でわかる内容を簡単にまとめます。
この記事でわかること
- 鍵管理で発生する作業と支出
- 自施設の作業時間と、人件費の目安を計算する方法
- 管理方法を変えたときに減る作業と、引き続き必要な作業
※本記事は一般的な運営課題の整理を目的としており、特定の製品や運営方法を保証・推奨するものではありません。本文の試算は仮定した条件に基づく計算例であり、実測値や導入効果を示すものではありません。
鍵管理の作業を書き出し、時間と費用を試算する
鍵管理のコストを把握する手がかりは、担当者の作業時間と、実際に支払っている費用です。
まずは1か月分を集めると、対応回数や月額料金をまとめやすくなります。
受け渡し・返却確認・連絡・移動などを一覧にする
鍵管理には、鍵を渡す前後の連絡や確認も含まれます。
受け渡し日時の調整、鍵の場所や使い方の案内、返却確認などです。
清掃・保守スタッフへ鍵を貸し出している施設では、その連絡や回収も書き出してみてください。
移動時間を数える際は、その訪問の目的に注目してください。
清掃や点検のために予定していた移動なら、全時間を鍵管理に含める必要はありません。
鍵の受け渡しのために遠回りや追加の訪問が必要な場合は、その分が鍵管理に伴う移動時間です。
また、鍵の紛失や返却忘れへの対応は、日常の作業と分けて記録します。
交通費、合鍵の作成費、錠前の交換費、管理機器の利用料金なども、明細や領収書をもとに整理しておきましょう。
作業ごとの時間と回数から、月間の作業時間を計算する
作業時間は、次の式で計算できます。
1回あたりの作業時間 × 月の対応回数 = 月間の作業時間
例えば、対面で鍵を渡す作業に1回10分かかり、月30回対応する場合、月間の作業時間は300分、つまり5時間です。
同じ対応を12か月続けると、年間60時間になります。
これは、鍵を渡す作業だけの試算です。
案内や返却確認、移動も発生する施設では、それぞれの時間を加えます。
以下は、同じ担当者が各作業を行うと仮定した例です。
複数人で対応する場合は、それぞれの作業時間を合計してください。
| 作業 | 1回の時間 | 月の回数 | 月の合計時間 |
|---|---|---|---|
| 鍵の受け渡し日時の調整・案内 | 3分 | 30回 | 90分 |
| 対面で鍵を渡す作業 | 10分 | 30回 | 300分 |
| 鍵の返却確認 | 2分 | 30回 | 60分 |
| 鍵を渡すためだけの往復移動 | 20分 | 10回 | 200分 |
| 合計 | — | — | 650分(10時間50分) |
※すべて仮定した数値です。月30回の受け渡しのうち、鍵を渡すためだけに訪問するのは10回としています。案内・受け渡し・返却確認・移動の時間は、それぞれ重複しないものとします。
この例では、鍵を渡す作業が月5時間、ほかの作業を含めた合計が月10時間50分です。
自施設で発生する作業に合わせて、項目・所要時間・回数を置き換えてください。
受け渡し中に案内も済ませている場合、案内時間を別に加えると二重計上になります。
清掃と同じ訪問で鍵を渡す場合も、受け渡しや確認そのものにかかった時間は記録してください。
移動時間として加えるのは、鍵対応のために増えた分だけです。
これから開業する場合は、想定する利用件数と鍵の渡し方から仮置きします。
営業開始後に実際の対応時間を記録し、試算を見直すとよいでしょう。
人件費の目安と、交通費・合鍵代などの支出を整理する
月間の作業時間に、施設側で設定した1時間あたりの人件費を掛けると、鍵管理にかかる人件費の目安を計算できます。
上の表の月間作業時間650分を、1時間あたりの人件費1,500円で換算すると、次の金額になります。
650分 ÷ 60分 × 1,500円 = 月16,250円
人件費の単価も仮定した数値です。自施設で比較に使う金額に置き換えてください。
ただし、作業時間が減っても、毎月の給与が同じなら支払額は変わりません。
減らせる支出と、ほかの業務に使える時間は分けて考えます。
交通費や合鍵代、機器の利用料金などは、作業時間を換算した金額とは別の支出です。
機器の購入費は導入時、月額料金は利用中に継続してかかる費用として分けておきましょう。
紛失などへの突発対応は、発生した日と支出を記録しておくと、後から振り返る際に役立ちます。
発生頻度が分からなければ、毎月同じ金額がかかるものとして加算する必要はありません。
負担の大きい作業に合わせて、鍵管理の方法を比較する
どの管理方法が合うかは、時間のかかっている作業によって異なります。
例えば、鍵を渡すための移動が多い施設なら、対面で渡さない方法が候補です。
返却確認が負担なら、物理鍵を貸し出さない方法も検討できます。
対面での受け渡しを続けながら、作業を減らす
受付に担当者がいて、施設案内と一緒に鍵を渡している場合は、対面での受け渡しが運営に合うこともあります。
その場合は、利用者に送る案内文を共通化する、鍵の保管場所をそろえる、貸し出し・返却の記録方法を決めるなど、現在の方法のまま改善できる作業を探します。
担当者によって説明や記録が異なると、確認の連絡が増えることもあるためです。
ただし、鍵を渡すためだけに現地へ行っている場合は、案内文を整えるだけでは移動は減りません。
どの作業に時間がかかっているかを確かめ、受け渡し方法そのものを変えるか検討します。
キーボックスで減る作業と、残る作業を確認する
暗証番号式のキーボックスは、利用者が箱から物理鍵を取り出す方法です。
対面で鍵を渡す必要がなくなるため、受け渡しのためだけの訪問や待機を減らせます。
ただし、箱の番号を変えても、持ち帰られた物理鍵は使えます。
利用後の返却確認や、返却されなかった場合の回収は引き続き必要です。
スマートロックで減る作業と、新たに必要な作業を確認する
暗証番号で解錠できるスマートロックは、利用者へ物理鍵を渡さずに案内する方法の一つです。
物理鍵を貸し出さなければ、返却確認や回収も不要になります。
一方、暗証番号の発行・変更や、利用者への案内は必要です。
有効期間を設定できる製品では、利用予定に合わせた設定も管理の一部になります。
システム連携によって自動化できる範囲は、製品や連携先、契約内容によってさまざまです。
番号の発行・通知・失効のうち、どこまで自動で処理できるかを、導入前に確かめてください。
電池式の機器では電池交換が必要なほか、解錠できない場合の問い合わせや現地対応にも備えておかなければなりません。
各方法で減らせる作業と、引き続き必要な作業は、次のとおりです。
| 管理方法 | 減らせる可能性がある作業 | 残る作業・新たに必要な作業 |
|---|---|---|
| 対面での受け渡し | 受け渡し自体は残る。案内・記録の共通化で連絡や確認を減らせる場合がある | 受け渡し・返却確認。必要に応じて移動や待機 |
| 暗証番号式のキーボックス | 対面で鍵を渡す作業。そのためだけの移動や待機 | 鍵の返却確認、番号変更、紛失・返却忘れへの対応 |
| 暗証番号対応のスマートロック | 物理鍵の受け渡し・回収。対応する連携機能があれば、一部の番号管理作業 | 番号の管理、利用者への案内、機器の保守、解錠できない場合の対応 |
※キーボックスは一般的な暗証番号式を中心に整理しています。電子式など、遠隔管理に対応する製品もあります。スマートロックを含め、機能や必要な作業は製品・設置環境によって異なります。
レンタルスペースでの鍵管理を詳しく知りたい方へ
レンタルスペースでは、利用者の交代や予約変更に合わせた鍵の管理も必要です。
対面での受け渡し・キーボックス・スマートロックの違いや、予約から利用終了までの作業は、以下の記事で紹介しています。
▶ レンタルスペースの鍵管理方法|キーボックスとスマートロックの違い
管理方法を変える前に、費用・担当者・設置条件を確かめる
管理方法を変える際は、新たに支払う費用と、変更後の作業を担う人を決めておきます。
希望する機能を使えるか、ドアに機器を取り付けられるかも、契約・購入前に確かめましょう。
初期費用・継続費用・残る作業を、同じ期間で比較する
例えば導入後1年間を比べるなら、現在の方法を続けた場合と、新しい方法へ変えた場合について、次の2つを並べます。
- 支払う費用: 機器・工事などの初期費用、12か月分の利用料金、交通費、委託料金など
- 担当者の作業時間: 案内、鍵や番号の管理、移動、機器の点検など
作業量の差を金額で比べたい場合は、変更前後の作業時間に同じ人件費単価を掛けます。
担当者や委託先も変わる場合は、変更後に実際にかかる人件費・委託料金を別に見積もってください。
給与や委託料金に含まれる作業を、人件費として重ねて加算しないよう注意が必要です。
現在の方法を続ける場合に計上するのは、比較する期間に発生する費用です。
すでに購入済みの鍵や機器の代金を、毎年かかる費用として加える必要はありません。
ただし、期間中に交換や更新を予定しているなら、その費用は含めます。
新しい方法へ変える場合は、初期費用がかかる1年目と、2年目以降を分けて比べましょう。
利用期間や対応回数によって、費用の差は変わるためです。
支出が大きく変わらなくても、作業時間が減ることには意味があります。
例えば、その時間を利用者への対応や集客に使えるなら、運営上の利点になるでしょう。
金額だけでなく、減った時間をどの業務に使いたいかも検討材料です。
日々の管理と、解錠できないときの対応を誰が担うか決める
前述の鍵管理の作業には、通常の担当者と、不在時に代わる人が必要です。
番号の設定変更、機器の点検、利用者からの連絡受付を、一人で担うとは限りません。
現地にスタッフがいない時間帯も含め、電話などで案内する人と、必要に応じて施設へ向かう人を決めておきましょう。
外部へ委託する場合は、対応可能な時間帯と料金まで確認しておくと、依頼できる範囲が明確になります。
ドアへの設置可否と、必要なシステム連携を確認する
スマートロックは、製品ごとに取り付けられるドアや錠前が異なります。
希望する機能があっても、設置できなければ使えません。
ドアの厚みや錠前の種類、機器を取り付ける場所の寸法などを、購入前に確認します。
予約システムなどとの連携を希望する場合は、対応しているシステム名だけでなく、実現したい作業まで伝えましょう。
例えば、予約確定時の番号発行に加え、予約変更やキャンセル時の更新まで必要かを整理します。
追加機器や別途料金の有無も確認が必要です。
LINKEYの取り付け条件と、写真による設置可否の確認方法は、以下のページでご案内しています。
▶ LINKEYの取り付け条件・写真による設置可否の確認方法を見る
まとめ|まずは1か月分の作業時間と支出を整理する
鍵管理の見直しは、どの作業に時間と費用がかかっているかを知ることから始まります。
移動、返却確認、利用者への連絡など、負担の大きい作業に合わせて管理方法を比較しましょう。
まずは直近1か月の対応回数・作業時間・支出を書き出してみてください。
開業前なら、想定する利用件数と鍵の渡し方から整理できます。
新しい方法を選ぶ際は、導入費用だけでなく、変更後に残る作業と担当者も確かめておきましょう。
鍵管理のコストについてよくある質問(FAQ)
最後に、鍵管理の時間や費用を整理するときに迷いやすい点をまとめました。
Q1. 自分で鍵を管理している時間も、人件費として計算した方がよいですか?
自分の作業時間も記録すると、管理方法を比較しやすくなります。
金額へ換算する場合は、代わりにスタッフへ依頼するときの人件費など、比較に使う基準を決めます。
ただし、自分に給与を支払っていない場合、その換算額は実際の支出ではありません。
支払っている費用と、自分が使っている時間を分けて整理してください。
Q2. 複数の施設を回る場合、移動時間はどう計算すればよいですか?
1回の外出で複数施設を回る場合は、実際の移動経路と所要時間をもとに計算してください。
各施設に同じ往復時間を計上すると、実際よりも移動時間が多くなってしまいます。
削減できる時間を考える際の目安は、その施設の鍵対応をなくすことで不要になる移動や立ち寄りです。
清掃や点検で同じ経路を回るなら、移動時間のすべてを削減できるわけではありません。
Q3. 鍵の受け渡しや返却確認を外部へ委託している場合、費用はどう整理しますか?
鍵対応の料金が分かれていれば、その委託料金を使います。
清掃などとの一括料金に含まれている場合は、鍵対応の内訳や、追加料金の有無を委託先へ確認します。
内訳が分からないまま、委託料金の全額を鍵管理の費用として扱うのは避けましょう。
また、委託料金に含まれる業者側の作業を、人件費として重ねて加算する必要はありません。
管理方法を変えても委託料金が変わらない場合、その料金は支出削減には含めません。
自分たちが行っている委託先との連絡や確認が減るなら、その作業時間は別に整理できます。
LINKEYの導入をご検討中の方へ
LINKEYの導入をご検討の方は、現在の鍵の渡し方や、負担に感じている作業をお聞かせください。
作業時間や必要な機能がまだ整理できていない段階でも、ご相談いただけます。
これから開業する方は、予定している施設の使い方や、現地で対応できるスタッフの有無など、分かる範囲の情報をお知らせください。
