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非対面チェックインをスムーズにするには?ゲストを迷わせない導線設計
宿泊施設にセルフチェックインシステムやスマートロックを導入すると、スタッフがその場にいなくても、チェックインから玄関の解錠まで進められる仕組みを整えられます。
一方で、システムが正常に動いていても、ゲストが施設の入口を見つけられなかったり、暗証番号をどこで確認するのか分からなかったりすれば、スムーズに入室できません。
施設側にとって分かりやすい案内でも、初めて訪れるゲストには伝わりにくいことがあります。
この記事では、株式会社トリベイが運営する「まちやどOTTORI えびすまち」の事例をもとに、予約後の案内から玄関の解錠までを一つの導線として考えるポイントを整理します。
まずは、この記事でわかる内容を簡単にまとめます。
この記事でわかること
- システムが動いていても、ゲストが入室までに迷う理由
- まちやどOTTORIが入口表示を見直し、案内を改善した事例
- 予約後の案内から玄関の解錠までに確認したいポイント
※本記事は一般的な運営課題の整理を目的としており、特定の製品や運営方法を保証・推奨するものではありません。
※本記事は2026年6月の取材内容をもとに作成しています。記事中の内容は取材時点の情報です。
非対面チェックインはシステムと現地導線を一体で考える
非対面チェックインの仕組みでは、予約後の案内、現地でのチェックイン、暗証番号の確認、玄関の解錠など、複数の工程をゲスト自身が進めます。
それぞれのシステムや機器が正常に動いていても、工程同士のつながりが分かりにくければ、ゲストが途中で迷うことがあります。
例えば、施設の入口やチェックイン端末の場所が分からない、チェックイン後に確認した暗証番号をどこで使うのか分からない、といったケースです。
施設を運営する側は、建物の構造や機器の設置場所を知っています。
そのため、普段から施設を見ている人には自然に感じられる流れでも、初めて訪れるゲストには分かりにくい可能性があります。
非対面チェックインの導線を考える際は、システムや機器を個別に確認するだけでなく、予約後の案内から玄関の解錠までを一続きの流れとして捉えることが大切です。
まちやどOTTORIが入口表示を見直し、スムーズな案内につなげた事例
「まちやどOTTORI えびすまち」は、鳥取市の若桜街道商店街にある空きビルを活用した宿泊施設です。
運営する株式会社トリベイにとって、同施設は初めて手がける宿泊事業でした。
施設では、xxx株式会社(呼称:エイジィ)の民泊向けスマートチェックインサービス「HOTEL SMART」(導入サービス:minpakuIN)と、玄関に設置したスマートロック「LINKEY Plus」を利用しています。
ゲストは現地のタブレットでチェックインした後、画面に表示された暗証番号をLINKEY Plusへ入力して玄関を解錠します。
現在は、チェックインから玄関の解錠までの流れを、大きな問題なく運用できているとのことです。
運営開始後に入口表示を見直し、迷うケースが減少
運営開始当初には、施設の入口が分からず迷うゲストがいました。
チェックイン端末やスマートロックの操作以前に、ゲストが施設へ入る場所を特定できていなかったのです。
そこで、施設の外側の表示を見直しました。
その後は、入口が分からず迷うケースが減ったといいます。
この事例では、実際の運用を通じて、チェックイン端末やスマートロックの操作に進む前の「入口を見つける段階」に改善点があることが分かりました。
セルフチェックインシステムやスマートロックを導入した後も、実際の利用状況を確認し、初めて施設を訪れるゲストの目線で入口や案内を見直すことが大切です。
まちやどOTTORIが宿泊事業を始めた背景や施設づくり、HOTEL SMARTとLINKEY Plusを導入した経緯については、HOTEL SMARTの導入事例記事で詳しく紹介されています。
▶ 関連記事:【ホテルシステム導入事例のご紹介】まちやどOTTORIえびすまち(外部サイト)
予約後の案内から玄関の解錠までに確認したい5つのポイント
ここからは、まちやどOTTORIの事例を踏まえ、予約後の案内から玄関を解錠するまでに確認したいポイントを整理します。
※以下は、まちやどOTTORIがすべて実施している取り組みを示すものではありません。非対面チェックインの導線を見直す際の一般的な確認項目です。
1.予約後の案内だけで施設の入口を特定できるか
最初に確認したいのは、ゲストが予約後に受け取る案内だけで、施設の入口までたどり着けるかどうかです。
住所や建物名が正しく記載されていても、現地の状況によっては入口を判断しにくいことがあります。
例えば、一つの建物に複数の入口がある場合や、宿泊施設の名称が外から見えにくい場合です。
周囲に似た建物が並んでいる場合も、住所だけでは入口を特定しにくいかもしれません。
必要に応じて、次のような情報を案内に加える方法があります。
- 建物の外観写真
- 道路から見た入口の位置
- 入口付近にある看板や店舗
- 最寄り駅や駐車場からの経路
- 同じ建物に複数の入口がある場合の注意点
案内を作成した本人ではなく、施設を訪れたことがない人に確認してもらうと、分かりにくい部分を見つけやすくなります。
2.現地でチェックイン端末を見つけられるか
建物へ到着した後は、ゲストがチェックイン端末まで迷わず進めるかを確認します。
入口から端末が見えにくい場合や、端末の周囲に複数の機器がある場合は、どれを操作すればよいのか分からない可能性があります。
次の点を確認しておくとよいでしょう。
- 入口からチェックイン端末までの位置関係が分かるか
- 端末がチェックイン用であることを認識できるか
- 最初に操作する画面やボタンが分かるか
- 夜間でも案内や端末を確認できるか
- 荷物を持った状態でも操作しやすいか
施設側で確認する際は、明るい時間帯だけでなく、実際にゲストが到着する可能性のある時間帯に導線をたどることも大切です。
3.チェックイン後も暗証番号を確認できるか
セルフチェックインが完了した後は、ゲストが玄関の解錠に使用する暗証番号を確認します。
ここで重要なのは、暗証番号が表示されることだけではありません。
ゲストが、その番号をどこで使用するのか理解できるか、チェックイン端末から玄関へ移動した後も確認できるかまで考える必要があります。
例えば、次の点を確認します。
- 暗証番号が表示されるタイミングは分かりやすいか
- 暗証番号の用途が明記されているか
- どの玄関や扉で使用する番号なのか分かるか
- 画面を閉じた後に暗証番号を再確認できるか
- 複数の番号が表示される場合、用途を区別できるか
チェックインに使用するコードと玄関の解錠に使用する暗証番号が異なる場合は、ゲストが混同しないよう、それぞれの役割を明確にする必要があります。
4.玄関で鍵操作に迷わないか
玄関まで到着しても、暗証番号を入力する機器や操作手順が分からなければ、ゲストは入室できません。
スマートロックによって、入力後に必要な操作や、入力を間違えた場合のやり直し方は異なります。
施設で採用している製品に合わせて、必要な案内を用意します。
確認したいのは、次のような点です。
- 暗証番号を入力する機器が一目で分かるか
- 番号を入力する順番が分かるか
- 入力後に必要な操作が案内されているか
- 入力を間違えた場合のやり直し方が分かるか
- 解錠できたことをゲストが判断できるか
案内を詳しくしすぎると、かえって必要な操作を見つけにくくなることもあります。
現地で確認する情報は、実際の操作に必要な内容に絞ることが大切です。
5.困ったときの連絡方法が分かるか
案内や操作方法を整えても、すべてのゲストが同じようにチェックインできるとは限りません。
端末の操作に慣れていない、案内を見落とした、暗証番号を正しく入力できないなど、想定していなかった状況も起こり得ます。
そのため、ゲストが途中で進めなくなった場合の連絡方法も、導線の一部として考えます。
- 問い合わせ先をすぐに確認できるか
- 対応可能な時間が伝わっているか
- 遠隔で解決できない場合の対応方法が決まっているか
問い合わせ先を記載するだけでなく、どの段階で、どの連絡方法を利用してほしいのかまで伝えると、ゲストも行動を選びやすくなります。
これから民泊の開業を検討している方へ
非対面チェックインの導線だけでなく、開業準備や運営体制についても整理しておきたい方に向けて、民泊開業時に考えたいポイントをまとめた資料をご用意しています。
物件選びや運営方法、清掃、ゲスト対応など、開業前に確認したい内容をまとめて把握したい方は、以下からご覧ください。
問い合わせをもとに案内と現地導線を見直す
開業前に導線を確認していても、実際にゲストが利用して初めて分かる課題があります。
問い合わせが発生した場合は、内容だけでなく、ゲストがどの段階で進めなくなったのかを確認します。
例えば、「入室できない」という問い合わせでも、原因として考えられる状況は一つではありません。
- 施設の入口が分からない
- チェックイン端末を見つけられない
- チェックインを完了できない
- 暗証番号を確認できない
- スマートロックの操作方法が分からない
- 正しい暗証番号を入力しても解錠できない
まずは、ゲストが現在どこにいて、どの操作まで完了しているのかを確認することが重要です。
そのうえで、原因がシステムや機器にあるのか、予約後の案内や現地表示にあるのかを切り分けます。
同じ段階で複数のゲストが迷っている場合は、個別に説明して終わらせるのではなく、案内文や現地表示を見直すことで、次回以降の迷いを防げる可能性があります。
まちやどOTTORIでも、運営開始後に分かった入口の課題を受け、外側の表示を見直しました。
非対面チェックインの導線は、開業時に一度整えて終わりではありません。
実際の利用状況を確認しながら、ゲストが迷いやすい箇所を継続的に見直していく必要があります。
チェックイン時に起こりやすいトラブルと、施設側で準備しておきたい対応については、以下の記事で詳しく紹介しています。
▶ 関連記事:民泊のチェックイントラブル事例と対策|レビュー低下を防ぐ運営設計とは
まとめ
非対面チェックインをスムーズに運用するには、予約後の案内、施設の入口、チェックイン端末、暗証番号の確認、玄関での鍵操作までを一続きの導線として確認することが大切です。
まちやどOTTORIでは、現在、チェックインから玄関の解錠までの流れを大きな問題なく運用しています。
運営開始当初には入口が分からず迷うゲストもいましたが、外側の表示を見直したことで、現在は迷うケースが減っているといいます。
導入時点で完成と考えず、実際の利用状況や問い合わせをもとに案内と現地表示を見直すことが、スムーズな運用につながります。
スマートロックの導入・システム連携を検討している方へ
LINKEY Plusは、暗証番号による解錠や遠隔での鍵管理に対応した、民泊・宿泊施設向けのスマートロックです。
チェックインシステムと連携することで、予約情報に応じた暗証番号の発行・通知も自動化できます。
製品の機能や料金、対応しているシステムについて詳しく知りたい方は、LINKEY Plusの資料をご覧ください。
非対面チェックインの導線についてよくある質問(FAQ)
最後に、非対面チェックインの導線についてよくある質問をまとめました。
Q1.セルフチェックインシステムを導入すれば、ゲストからの問い合わせはなくなりますか?
システムを導入しても、問い合わせがまったくなくなるとは限りません。
施設の入口、チェックイン端末の場所、暗証番号の確認方法、スマートロックの操作方法などが分かりにくいと、システムが正常に動いていても問い合わせが発生することがあります。
導入時は機器の動作だけでなく、予約後の案内から玄関の解錠までを、ゲストの目線で確認することが大切です。
Q2.非対面チェックインの案内には、どのような情報が必要ですか?
施設の住所や建物名に加えて、必要に応じて外観写真、入口の位置、チェックイン端末の場所、暗証番号の確認方法、玄関での鍵操作などを案内します。
ただし、情報が多すぎると重要な操作を見つけにくくなることもあります。
ゲストが行動する順番に沿って、必要な情報を整理すると分かりやすくなります。
Q3.チェックインや解錠に関する問い合わせがあった場合、何を確認すればよいですか?
まずは、ゲストが現在どこにいて、どの段階まで進めているのかを確認します。
施設への到着、入口の特定、チェックイン端末の操作、暗証番号の確認、スマートロックの操作など、工程を分けて確認すると、原因を切り分けやすくなります。
システムや機器に問題がない場合は、予約後の案内や現地表示が分かりにくくなっていないかも確認しましょう。

